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新型コロナから8か月、わかってきた特徴と対策
2020/08/18
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新型コロナウイルスの感染が確認されてから8か月が過ぎました。緊急事態宣言の解除から、しばらくは落ち着いていた感染症も再び広がっていますが、これまでのデータや研究から新型コロナウイルスの特徴が少しずつ分かってきました。正しい情報と知識を持って、「正しく警戒する」ことが大切です。

出典:freepikcompany

1. 日本の感染拡大ペースはゆるやか

日本の感染拡大ペースは、世界の感染状況と比べるとゆるやかです。毎日、新たに感染した人の数が報道されますが、直近1週間(8月10日~16日)の人口10万人あたりの新規感染者数は約3.6人でした(地図参照)。ブラジルやアメリカでは、100人以上が感染しています。

下記の地図から、直近1週間の感染者数について見てみましょう。

  • 5人以上の感染者がいる地域は、東京都、大阪府、京都府、福岡県、沖縄県の5都府県
  • 15人以上の感染がいる地域は、沖縄県の33.86人のみ
  • 0.01人以上、0.50人以上の地域がほとんどで42道県

沖縄県で感染者の数が多い理由は、感染していることに気が付かず、観光客として訪れた人が多かったためだと考えられています。

(地図)【人口10万人あたりの新規感染者数(8月10日~16日)】

出典:YAHOO!JAPANニュース「1週間の10万人あたり感染者数(都道府県別)」
データ提供:JX通信社/FASTALERT(8月10日~16日)

2. 重症者率が低下

感染者の多かった春は、重症患者が急増していました。5月初めには、重傷者の比率が5%台にまでなりました。一方、再び感染が拡大した7月以降は、1%台まで低下しました。若い世代での感染が増えているためです。

3. 全国の医療体制は余裕、地方は厳しいところもある

全国で見ると、感染者の受入れができる病院やベッド数、ホテルなどの療養施設には余裕があることが分かります。しかし、地方の中には、これ以上増えると病院やベッド数が不足してしまうところもあるようです。

出典:日本経済新聞「新型コロナ『正しく恐れて』わかってきた特徴と対策」

4. 「わかってきたこと」と「対策」

新型コロナウイルスは、密閉された空間で広がりやすいですが、専門家によれば、換気などの対策を徹底すれば感染拡大は防げるとしています。

これまでに集団クラスターの確認がされた場所は、医療機関を除き、レストランやバー、職場、コンサート、音楽イベント、スポーツジムなどでした。いずれも3密(密接・密集・密閉)の環境で感染が広がっています。一方で、集団感染の報告がないのは電車です。窓を開けたり、外の空気を入れ替えたりすることが多いためです。

5. 高齢者や持病のある人はリスクが高い

世界各国の報告から、高齢者や持病のある人が重症化しやすい、ということが改めて分かりました。死亡者の年代では、80代が約56%、70代が約27.5%、60代が約10.3%であり、約93.8%が60~80代でした。20代は0.09%です。(8月12日時点)

6. 今、必要な意識~無症状からの感染が増えている~

これまでは、接待をともなう飲食店などから感染する人が多くいました。しかし、現在は友人や会社の人との会食、家庭内での感染に移っています。春に比べて人の移動も増え、無症状の人から感染が広がっていることも分かりました。症状がなくても、「人にうつしてしまう可能性がある」ということを改めて認識して、一人ひとりの感染予防を徹底することが大切です。

~実習生の皆さんへ~

皆さんの中には、ベトナムへの帰国を待っている人、日本への入国を待っている人がたくさんいると思います。少しでも早く新型コロナが終息して、以前のような生活に戻れるよう、たくさんの人が動いてサポートしてくれています。今は世界中の人が同時に大変な時ですから、一人ひとりができることを継続して、良い方向に向かうよう努めていきましょう。感染予防を徹底し、正しい情報にアクセスをして、新型コロナウイルスを「正しく警戒する」こと。毎日の報道に左右されて、極端にこわがったり、あわてたりしないことが大切ですよ。


出典:

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