日本は現在医療従事者を中心にコロナウイルスのワクチン接種が進んでいます。また、高齢者のワクチン接種予約も始まり、一般市民が接種可能となる日も来るでしょう。皆さんの中には、コロナウイルスのワクチン接種を希望する方がいるかもしれません。今回は、そんな時に気を付けるべき「予約代行」の詐欺について紹介します。
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現在、新型コロナウイルスのワクチン接種のための「予約代行」をかたった詐欺が発生しています。消費者庁の調べによると、日本全国におけるワクチン接種の相談のなかで、詐欺と思われれる事例が5月12日までに約90件に上っています。消費者庁は、自治体がワクチン接種に関しての費用や個人情報を求めることはなく、自治体をかたって予約代行の誘いを受けた場合には詐欺の可能性があるため、直ぐに応じない様にしてほしいと注意を呼び掛けています。加藤勝信官房長官も5月17日の会見にて、ワクチン接種の詐欺には十分な注意が必要である旨を呼びかけました。
また、独立行政法人国民生活センターは国民へのアドバイスとして、ワクチン接種のための金銭支払い依頼や、個人情報開示依頼には応じないで下さいと言っています。以下に、きちんと理解しておくべき2つのことと、詐欺の実例を紹介します。これらをもとに、詐欺の被害に遭うことのないように注意をしましょう。
1.理解しておくべき2つのこと
①ワクチン接種は無料です!
⇒ワクチン接種費用は無料です。「優先して接種するための費用」「ワクチン接種の費用」などと、接種に関わる金銭の依頼には決して応じないようにしましょう。
②国や市町村やその他団体が来訪したり、個人情報の提供依頼をすることはありません!
⇒行政機関や団体はワクチンの説明のために来訪したり、個人情報や金融機関の情報を聞くことはありませんので、決して答えないようにしましょう。
2.具体的な詐欺の事例
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「5000円を支払えば必ず接種ができるように予約を代行する」という怪しい電話がかかってきた。
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突然自宅に男性がやって来て、「市役所から来ました。予約の代行をします」と言ったので、担当部署や名前を確認したところ、立ち去っていった。
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自治体の職員をかたり「予約を受け付けた」との電話がかかってきて、在宅時間や住所を確認された。
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「余ったワクチンを案内している」という電話がかかってきた。
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接種の予約をしていないにも関わらず、「新型コロナワクチン接種の申し込みを受け付けました。説明に伺うので都合のいい日を教えて欲しい。住所はこれであってますか?」と電話があり、個人情報の確認をされた。
~実習生の皆さんへ~
詐欺と聞くと、きっと皆さんの中には「私は大丈夫」「変な人だったらすぐに分かるから僕は詐欺に遭わない」などと思う方もいるかもしれません。しかし、詐欺に対する意識はいくら高くても十分ではありません。「私なら大丈夫と思っていたのに…」「あれほど気を付けていたのに…」という方も詐欺の被害に遭っています。
まずは、コロナのワクチン接種に関して上記で紹介した①接種は無料である、②自治体は来訪や情報提供の依頼をしないという2点をしっかりと理解し、覚えておきましょう。そして、皆さんが怪しい人に会ったり、身に覚えのない電話がかかってきたりしたら、あるいは少しでも“おかしいな、不思議だな、怪しいな”と思ったら、迷わず直ぐ監理団体の人や会社の人に相談をしてくださいね。ほんの少しの違和感を見逃さない様にして、周りの同僚や友人にも声掛けをし協力しながら、皆さんが詐欺に遭うことの無いように気をつけましょう。
そして、もし郵便が届いたら、会社の人または監理団体に必ず連絡をしてください。注射を打つときは、会社の業務を抜けたり、注射の後の様子を観察したりすることが必要ですので、会社の人とよく相談して指導を受けるようにしましょう。
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