厚生労働省は新型コロナウイルスの特徴や治療に関する最新の情報をまとめた「10の知識」公表しました。現時点で分かっている新型コロナウイルスについて理解を深めてもらい、適切な方法で感染予防に努めてもらうことが目的です。
出典:St Adobe Stock
~厚生労働省まとめ 「10の知識」~
① 感染者は20代が最も多い(10月27日時点)
② 6月以降に診断された人のうち、重症化したのは約1.6%、死亡したのは約1.0%
③ 高齢者と持病のある人は重症化しやすい
④ 日本の感染者数、死者数は世界の平均より低い
⑤ 他の人に感染させる可能性があるのは、発症の2日前から発症後7~10日間程度
⑥ 他の人に感染させているのは2割以下。「3密」の環境で1人が何人もの人に感染を広げなければ、流行をおさえることができる
⑦ 大人数での飲食、マスクなしの会話などで感染リスクが高い
⑧ 感染しているか調べる検査はPCR検査、感染したことがあるか調べる検査は抗体検査
⑨ 軽症は経過観察、呼吸不全があると酸素投与やステロイド薬、抗ウイルス薬を使う。良くならなければ人工呼吸器などを使うこともある
⑩ ワクチンは世界中で開発中。感染や重症化を予防できるかは、現時点で不明。副作用はめったにないが、起こることもある
1. 感染リスクが高まる5つの場面
緊急事態宣言が解除されてから、もうすぐ半年が経ちます。感染拡大がしやすいと心配されているし冬を乗り越えるためにも、「感染しやすい場面」について改めて確認をしておきましょう。
① お酒を飲む食事会
お酒を飲むことで注意力が低くなったり、聞く力が鈍くなり声が大きくなったりしやすくなります。狭い空間に、長時間、大人数でいる時は特に注意が必要です。
② 大人数や長時間におよぶ食事会
大人数や長時間の食事会は、短時間の時に比べて感染リスクが高まります。例えば、5人以上の食事会では、大声になり飛沫が飛びやすくなるため、注意が必要です。
③ マスクなしでの会話
近い距離でマスクをつけないまま会話をすると、飛沫感染のリスクが高まります。車やバスで移動する時も注意が必要です。
④ 狭い空間での共同生活
長時間にわたり同じ空間が共有されるため、感染のリスクが高まります。寮の部屋やトイレなど、共有部分は毎日掃除をして清潔に保ちましょう。
⑤ 居場所を変える時
休憩室や更衣室など、いつも仕事をしている場所から移動した時、気持ちのゆるみや環境の変化によって感染することがあります。いつどこに移動しても、感染対策を忘れないことが大切です。
出典:厚生労働省「新型コロナウイルス感染症の“いま”についての10の知識」
2. 感染対策をしながら食事会を楽しむ工夫
お酒をともなう食事会において集団感染が多く発生しています。人と会ったり、食事をしたりすることが増えていると思いますので、しっかりと感染対策をしながら食事会を楽しみましょう。
① お酒を飲む時は・・・
少人数・短時間にする
なるべく普段一緒にいる人と飲む
飲みすぎはひかえて、適度な量にする
② オンライン食事会、飲み会を活用する
③ 箸やコップは共有せず、一人ひとりが使う
④ 席は斜め向かいにする(正面や真横はなるべく避ける)
⑤ 会話をする時はなるべくマスクを着ける
⑥ 感染対策のされているお店にする
⑦ 体調が悪い人は参加しない
⑧ 食事の前、後などこまめに手洗いとうがいをする
~実習生の皆さんへ~
日本政府は、ウイルスが広がらない方法を多くの人に知ってもらう必要があるとして、「10の知識」や「感染リスクが高まる場面」についてまとめました。
以前に比べて、感染した時に重症化したり死亡したりする人は少なくなりましたが、感染者の多くが20代の若い人だということも分かりました。高齢者になればなるほど、重症化や死亡の可能性が高くなるので、「若い人は他の人に移さない」ことが大切な役割です。
これからの季節は、グループでお酒を飲んだり、食事をしたりすることが増えます。冬は寒くなるので、部屋の中で過ごすことも多くなると思います。3密の環境や大人数での食事はリスクが高くなるので、他の人に移さないように感染対策を徹底して気を引き締め、人との食事や外出を楽しみましょう。
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