国立感染研究所は10月13日、飲食店で食事をした時に「集団感染」の原因になった可能性がある事例を公表しました。新規感染者は減ってきていますが、どこで感染をしたのか、感染経路の分からない人が増えています。経済活動が再開されて、周囲の人と食事をする機会、外食する機会も増えてきたと思います。
どんなことに注意をしたらよいのか、改めて確認しておきましょう。
出典:Sign mall
1. どんな場所で感染したの?
今回公表した事例は、飲酒ではなく食事が中心のお店です。未成年も入ることのできる、レストラン、喫茶店、定食屋などで集団感染がありました。
2. 感染した時の状況は?
集団感染のあった状況は、いずれも人との距離が近く、マスクをしていませんでした。カラオケや居酒屋、ライブハウスなどでの感染が多かったですが、「3密」の条件がそろっていれば、どこでも感染する可能性はあります。
〈感染しやすい状況〉
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対面の距離が1メートル以内
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カウンター席で、隣の人と腕があたるくらいの距離に座る
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マスクをつけずに数時間会話する
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箸やスプーンなど、食器を共有する
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観光客がよく利用するお店に行く
3. 食事をする時の注意
利用者が感染した高齢者施設では、感染者と食事をしたにも関わらず、テーブルの座る位置に気をつけたことで集団感染を防ぐことができた事例がありました。その施設では、テーブルでは斜め向かいに座り、約1.8メートルの距離で座るようにしていました。
〈ポイント〉
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お互いにできるだけ離れて座る
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飲む時、食べる時意外の時間はマスクをつける
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箸やスプーンなどを共有しない
お店によっては、距離をとって座ることが難しいなど、自分ではどうにもできない場合があると思います。そのような時は、自分でできる感染予防を実践しましょう。4.「共有部分にも気をつけましょう」を参考にしてくださいね。
4. 共有部分にも気を付けましょう
どのお店も感染しないように様々な対策をとっていますが、不特定多数の人が使う共有部分は、皆さん自身でも気を付けることが大切です。
〈ポイント〉
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ドアノブ、手すり、エレベーターのボタンなどには直接触らない
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共有部分に触ったあとは顔や他のもの触らないで、手洗い・除菌をする
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トイレに蓋(ふた)がある場合は、蓋を閉めてから流す
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ハンドドライヤーは使わず、ペーパータオルや自分のハンカチを使う
~実習生の皆さんへ~
人の移動が増えたことで、感染経路の分からない人も増えていますが、「感染しやすい条件」は変わっていません。人と会ったり、食事を一緒にしたり、買い物をしたりできるようになり、いつ誰がどこで感染、発症してもおかしくない状況です。誰かと食事をする時は、大人数を避けたり換気をしたりするなど、3密を避けてくださいね。食器を共有することもやめましょう。
皆さんが住んでいる地域の感染状況、周りの状況をよく理解して、感染を拡大させない行動がとても大切です。「新しい生活様式」のことを忘れず、感染予防を徹底しながら毎日を過ごしましょう。
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