東京都は7月15日午後、東京都内での新型コロナウイルスの感染状況について、専門家と会議を開き、現在の感染状況を4段階で最も深刻な「感染が拡大していると思われる」に引き上げました。7月9日時点では、2番目に深刻な「感染が拡大しつつあると思われる」にとどまっていました。
出典:日本経済新聞「軽症者向けホテル逼迫 東京都、新たに2カ所確保」
1. 東京都独自の「警戒レベル」について
感染状況の警戒レベルが引き上げられましたが、私たちの生活が変わるわけではありません。引き続き、「感染しないように意識し、行動し続けることが大切」 です。
「オレンジ色の2番目のレベル」から「赤色の1番目のレベル」に引き上げられました
「オレンジ色の2番目のレベル」から変更はありません
2. 警戒レベルを引き上げた2つの理由
① 感染が拡大している
1週間の新規感染者数が平均168.4人になり、前の週より約1.5倍増えました。20代が全体の40%を超える一方で、60代以上も約1割を占めています。幅広い年齢で、感染が広がっている として、警戒レベルを上げました。また、緊急事態宣言が出ていた頃に比べて、入院している人の約98%が軽症者、重症者は約1.1% と、症状については落ち着いているようです。
② 医療提供体制の強化が必要である
今回レベルは引き上げられませんでしたが、新規感染者の中でも軽症者の人が多いため、軽症者向けの宿泊施設を早急に用意することが必要だとしています。現在、5つの宿泊施設(約1,150人分)が確保されていますが、さらに2つの施設を増やす予定です。
3. 小池都知事からのお願い
感染が拡大していることを受けて、「休業要請はしませんが、感染防止対策のないお店は避けてほしい」と呼びかけました。お店を利用する場合は、「感染防止徹底宣言ステッカー」のあるお店を選んでほしい と伝えています。このステッカ―は、東京都が示す基準を全て守っているお店が、オンライン申請をして使うことができます。
▲ 感染防止対策を行っているお店の目印となる「感染防止徹底宣言ステッカ―」
4. 今後の主な対策
PCR検査の実施を1日あたり最大1万件にする(現在は、1日6,500件)
軽症者向けの宿泊施設を増やす(5施設→7施設)
中等症向けのベッド数(2,700床)、重傷者向けのベッド(100床)を確保
感染防止策を実施しているお店の利用する(「感染防止徹底宣言ステッカー」の提示)
感染状況によって、地域ごとの対策をとる
~実習生の皆さんへ~
新型コロナのこと、大雨のこと、毎日色々なニュースが流れていますね。感染者が増えたり減ったりして、皆さんはニュースに振り回されていませんか?ニュースの目的は、「新しい情報を伝えること」「社会の状況を知ってもらうこと」の他に、「見ている人に考えてもらうこと」も望んでいます。私たちは、皆さんがニュースを見て、「感染者が増えてこわい」、と思うだけで終わらないようにしてほしいと思います。
見えない相手に振り回されないためにも、「今」という瞬間を大切にして、やってみたいこと、将来の目標のことを考えて過ごしてみてください。日本で過ごせる時間も、新型コロナウイルスが流行している時間にも限りがあります。感染しないか不安になる毎日よりも、目標に向かって過ごす毎日の方が、きっと充実した楽しい日々になりますよ。
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