この中で、5月14日を目途に各地の感染者数の動向や医療提供体制などについて専門家から意見を聴き、可能であると判断すれば、期間満了を待つことなく緊急事態宣言を解除する考えであることを改めて示しました。以下、安倍首相が述べられた「緊急事態宣言」延長の概要についてまとめましたので、ご確認ください。
出典:首相官邸「新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見」
延長された「緊急事態宣言」の概要
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実施期間:令和2年5月7日から5月31日まで
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実施区域:47都道府県(全国)
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特定警戒:13都道府県(北海道、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、石川県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県)
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実施理由:
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新規感染者の減少が十分なレベルではないため
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人が都市部から地方への移動することによる、クラスターの発生を防ぐため
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感染拡大による医療崩壊を防ぐため
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行動制限:外出自粛や施設使用制限については、地域ごとに対応を変えていく
1. 延長した理由
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新規感染者の減少が十分なレベルではないため
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都市部から人が地方への移動することによる、クラスターの発生を防ぐため
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感染が拡大し感染者が増加すれば、現在の医療体制に負担がかかるため
2. 緊急事態宣言から1ヶ月、外出自粛などの効果について
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人との接触8割削減の効果が出ている
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1日700名弱まで増加した感染者数は、200名程度まで減少(3分の1減少)
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全国の感染者は減少傾向
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しかし、感染者の減少は十分なレベルではない
3. 地域の状況によって対応を変える
「緊急事態宣言」の対象地域は全国ですが、引き続き、重点的な感染防止策が求められる地域があります。以下、13の都道府県については、感染拡大が特に深刻な地域です。
特定警戒地域
北海道、茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、石川県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県
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「特定警戒」地域・・・・13の都道府県
特定警戒の指定がされている13の都道府県については、外出自粛や人との接触を8割削減するなど、「これまでと同様の取り組み」が必要です。
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それ以外の地域…34県
特定警戒地域と比較して感染者が少ない34県については、「感染拡大の防止」と「社会経済活動の維持」の両立に配慮した取り組みへと段階的に移行していく方針です。
4. 外出自粛をお願いする理由
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出かけた地域で他の人に感染させ、感染者を増やします
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出かけた地域の病院や保健所、行政、働いている人、全てに大きな負担をかけます
感染拡大防止のため徹底してほしいこと
キーワード: 「3密回避」と「接触8割減」と「外出1回」 |
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「密閉」「密集」「密接」の3つの密を避ける
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人との接触を8割り減らす(例:近距離で会う人が1日10人いる場合、2人に減らす)
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人と接触する外出は「1日1回」を目安にする
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県外や遠くに移動しない、不要不急の外出を控える
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緊急事態宣言が出された1ヶ月前、日本は欧米のような感染爆発が起こるのではないかと、多くの人が心配していました。日本では、海外で実施されているような罰則を伴う強制的な外出規制ができません。そのため、一人ひとりの意志と行動が非常に重要ですが、皆さんの協力があり、成果として新規感染者数を少しずつ減少させることができました。
大型連休中には、旅行を計画していた人、遊ぶ約束をしていた人も多かったと思いますが、自分自身を守るため・大切な人を守るため、不要不急の外出を避けて自宅で過ごされたかと思います。そうした皆さんの日々の行動の積み重ねが、感染者数を減らすことに繋がったのだと思います。4月中旬には700名を超えていた感染者数も、現在では200名程度に減少しました。一人ひとりの意志と行動の大切さが何より分かったかと思います。
緊急事態宣言は永遠に続くものではありません。新型コロナウイルスも落ち着く時期が必ずきます。家族と出かけたり、友人と遊んだり、パーティーをしたり、やりたいことはたくさんあると思います。その時のために、引き続き感染拡大防止に努め、自宅にいる「今だからこそできる過ごし方」、「楽しみ方」を見つけ、前を向いて乗り越えていきましょう。
出典:
コロナ専門家 有志の会「全地域の皆さまへ 延長された緊急事態宣言で変わること・変わらないこと(5/5更新版)」
https://note.stopcovid19.jp/...
首相官邸「新型コロナウイルス感染症に関する安倍内閣総理大臣記者会見」
https://www.kantei.go.jp/...html