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日本政府が、ベトナムへのワクチン提供の意思を示す
2021/06/14
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新型コロナウイルスワクチンの国外への提供について、日本政府は接種が遅れているベトナムに対しての提供をする方針を5日、明らかにしました。これは4日に124万回分を無償提供した台湾に続く、国際協力となります。

出典:Adobe Stock

ベトナムでは感染者数が比較的抑えられていましたが、今年の4月末以降、第4波に襲われ、一日200人前後の新規感染者が確認されるなど、感染拡大が続いています。しかしながら、ワクチンを少なくとも1回接種済みである人の割合は3日時点で1%余りとなり、ASEANの10か国の中で最低水準との結果が出ています。(イギリス・オックスフォード大学の調査より)

これまでにベトナム政府が承認したワクチンはアストラゼネカ(イギリス)や、スプートニクV(ロシア)の緊急使用でした。しかしワクチン接種がなかなか進まない現状を受け、ベトナム政府は中国国有の製薬会社であるシノファームの緊急使用を承認したことを4日、発表しました。ASEAN諸国の中で唯一中国からのワクチンに慎重な姿勢を見せ、調達しなかったベトナムですが、感染拡大を受ける中でワクチン確保が急を要し、今回の承認に至ったと見られています。

また、ベトナム政府の保険省は年内に国民の7割がワクチン接種を完了する計画を発表しました。そのために1億5000万回分のワクチンを年内に調達することを発信し、各国政府や製薬会社への働きかけに力を入れています。加えて国産ワクチンの開発も進めており、ナノゲン社(Nanogen)・ワクチン医学生物学研究所(IVAC:保健省傘下)、第1ワクチン生薬製造会社(Vabiotech)、ワクチン生物製剤研究製造センター(Polyvac)などが開発を進めています。

これらの状況を受け、日本政府は、ベトナムでは感染拡大の一方でワクチンの調達が遅れており、提供支援が必要との判断を下しました。日本政府からのワクチン提供は、台湾への提供時と同様にアストラゼネカ(イギリス)製とみられています。他にも、太平洋諸国や東南アジア諸国、中東などへの支援も検討しています。

~実習生の皆さんへ~

新型コロナウイルスはいまや、国単体で解決できる問題ではありません。国籍、宗教、民族関係なく、地球上に住む全ての人々が手を取り合って協力し解決していかなければならない時期にきていますね。今回、日本が台湾やベトナムへのワクチン提供を実施するように、国と国とが協力していくことで、現在の各国の状況が少しずつでも改善していき、世界のコロナ終息へと向かう一歩となれば良いなと思います。そして何より、この支援によって、皆さんのベトナムにいるご家族やご友人も、ワクチン接種の機会を持てるよう、心から願っています。また、日本においても皆さん含め一般市民の方々へのワクチン接種が進んでいくように、祈っています。

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