KANTOで技能実習した帰国実習生200人近くが、先日ホーチミン市に集合した。そこに参加したKANTOの福田社長は、「帰国実習生を採用してもらうように日系企業と連絡をとっている」と述べた。
福田社長は「ベトナムへ帰国後失業したり、違う分野で仕事をしたり、日本に戻りたがったりしている帰国生がいる。日本から戻った優秀な人材を活用しないのは本当にもったいない」と話した。現在、人材紹介会社は「帰国実習生」という人材を集め、日系企業に紹介し始めている。
帰国生を多く採用しているベトナムナカタ社の社長(真中、白いTシャツ―)が休憩時間にベトナム人スタッフと話している
足並み揃って発足
エスハイは技能実習生を事前教育して日本に送り出し、そして帰国した実習生をベトナムにある日系企業に紹介する先駆けの会社である。
エスハイのロンソン社長は2006年に会社成立した当初から、このような人材の循環を考えており、2011年にはさまざまな日系企業が帰国実習生を探しに来るようになった。
今まで100名近くの帰国実習生を、ホーチミンやビンズン、ドンナイなどに進出している日系企業に紹介してきた。そしてKaizen Yoshida Schoolと協力し、企業の要望によって、人材の教育も行っている。
「日本へ実習生を送り出す時には、3年後帰国したときのことを考えさせるようにしています。3年間日本で働いている間はお金を稼ぐ目的以外に、先進的な技術を学ぼうとすることが重要です。それが出来るようになったら高度人材となり、国の発展に大変貢献できます。」とロンソン社長は話す。
9月12日、エスハイは8階建ての新社屋竣工となり、更なる人材育成事業に取り組み始める。なお今回の新社屋建設には、JICA国際協力機構の支援があった。
エスハイ以外にもスレコ社(ホーチミン労働傷病兵社会福祉所)は、2008年から国内人材紹介部を成立し、帰国後の実習生・技術者に仕事を紹介している。スレコ社長チャンクックニン氏は、これまで数百人の労働力をベトナム南部へ進出している日系企業に紹介してきた。
新たに人材送り出し事業を始めたのは、国際人材育成機関(アイ・エム ジャパン)である。この機関は貧困層農村部の青少年を日本への仕事に連れて行くプログラムを実施している。約1~3年後には、ベトナムで日経企業に仕事を見つけることです。また、このプログラムでは従業員に「社会に復帰するためのお金」と呼ばれるものが与えられる。
トイチェー新聞2013年9月10日により