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広島アルミ、タイ・ベトナムに変速機部品の新工場
2013/06/22
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自動車部品製造の広島アルミニウム工業(広島市)は、タイに主力製品のアルミダイカスト部品の新工場を建設する。マツダの変速機(トラン スミッション)工場の新設に合わせて2015年春をメドに稼働する。ベトナムでは3カ所目の工場を建設し14年に稼働する。東南アジア諸国連合 (ASEAN)での自動車市場の成長に対応し拠点拡大を急ぐ。

バンコク東部のチョンブリ県でマツダが新設する変速機工場に隣接し、約60億円を投じて新工場を建設する。約8万6000平方メートルの土地を確保し、7月にも着工。15年春にも生産を始める。現地で従業員100人程度を雇用する計画だ。

 広島アルミは、金型に必要な溶湯を高温で圧入し、高精度の鋳物を高速生産するアルミのダイカスト鋳造が主力。マツダが独自の環境技術として力を入れる「スカイアクティブ」を搭載した変速機を覆うケースを年間約40万基生産する。

 タイでの新工場の開設に先立ち、すでに進出済みのベトナムでも北部のバクニン省のシンガポール団地内に14年8月の稼働を目指して新工場を建設する。

 投資額は約23億円。約7万平方メートルの土地を取得した。変速機の油圧を制御する部品を月25万個生産する計画だ。

 ベトナムではハノイ市に第1、第2工場を展開し、マツダのほかホンダなどに変速機部品を供給してきた。

 自動車メーカーは変速機のような基幹部品の生産拠点も海外に移管する動きを強めている。これまでは米国など先進国が中心だったが、自動車市場が拡大しているASEANを中心に新興国にシフトしている。

 広島アルミは国内生産を中心としてきたが、新興国での生産・供給体制を強化する。02年にベトナムに初進出し、10年に同国に第2工場とメキシコに新工場、11年に中国に進出。タイは4カ国目の海外拠点で、急速に国際化を進めている。

 広島アルミの12年12月期の売上高は国内では約660億円。海外への生産シフトで為替動向に左右されにくい国際的な生産体制を築く。

日系新聞2013年6月22日により

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