日本ペイントはベトナムで塗料の新工場を建設する。2014年2月に稼働させる。主要顧客である日系自動車メーカーが増産計画を打ち出していることを受け同国で生産能力を1割高める。同国で3カ所目の生産拠点となる。提携先のシンガポール塗料会社ウットラムとの合弁会社を通じて14億円を投じる。
新工場はハノイ市近郊に建設。自動車用のほかバイク用、橋梁用の塗料を年5000トン生産し日系メーカーなどに供給する予定。約500人を雇用する。将来は生産品目を建築用や船舶用塗料にも広げる考えだ。
日本ペイントはウットラムとの合弁で1994年にベトナムに進出。ホーチミン市とハノイ市の近郊に工場がある。自動車用塗料で55%、バイク用で75%のシェアを握る。日系メーカーの増産で既存工場はフル生産に近づいている。
ウットラムは今年1月、日本ペイントにTOB(株式公開買い付け)を提案し、出資比率を現在の14.6%から約45%に高める意向を示したが、3月に撤回した。両社は協議を通じて関係強化を探っている。
日系新聞2013年7月28日により