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日本国政府開発援助(ODA)が民間企業に融資
2012/05/12
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日本国政府開発援助(ODA)は従来政府が実施する事業への支援を行ってきたが、今回初めてベトナム民間企業へ融資がおこなわれた。

5月11日に、JICAから初の融資を受けたベトナム民間企業ESUHAIの新社屋ビル・KAIZEN吉田スクール新校舎建設事業の起工式が行われた。

5月11日に開催された起工式に出席したJICA海外投融資課安井毅裕課長

安井毅裕課長はトゥオイ・チェー新聞に次のように話しました。

- 従来、日本国政府開発援助(ODA)は主に政府が実施する事業に支援を行ってきましたが、開発における民間企業の役割がますます重要となる中、昨年、JICAは経済社会開発に資する民間企業の事業に対する支援、すなわち、海外投融資を再開しました。海外投融資は、ベトナム等の民間企業に対する直接の融資及び出資を行うツールであり、ベトナム政府が現在進めている民間企業によるインフラ整備、また、社会開発に大きく貢献する民間企業の事業に対して、政府の財政に頼らずに実現することを支援します。

ODA資金は従来主にインフラ整備や人材育成を支援してきました。現在、北部での学校事業とロンアン省での排水処理事業などいくつかの事業を検討しております。政府の事業ではありますが、直接実施するのは民間企業です。

* 弊社記者:ODA資金は限られていますが、多くの民間企業がODA資金を必要としています。ODA融資を受けるために、ベトナム企業はどのような条件を満たす必要がありますか?

- ODA資金の最終的な目的は、ベトナムのような発展途上国を支援するためのものです。そのため、経済発展の支援とともに人材育成は常に優先されています。まず、社会の発展に貢献できる事業であること。次いで日越両国の経済及び文化交流を強化できる事業。最後に明確な計画と方針と実現性の高い事業が求められます。

JICA海外投融資再開後初の事業

カイゼン吉田スクール」の新校舎建設事業は、この海外投融資再開後、全世界で初めての事業となる。本融資は、Asia Commercial Bankの協力の下、JICAからAsia Commercial Bankに対して2億円の融資を行い、さらにAsia Commercial Bankからエスハイ社に対して転貸が行われる形で実現したもので、エスハイ社は日本語教育やマナー研修、職業訓練を実施する校舎建設に資金を充てる。このツーステップの転貸スキームにより、JICAの直接融資リスクを軽減できるという。

JICAからのODA融資は事業規模とは関係なく、実現性が高いかどうかが重要です。例えば、ESUHAI社の事業規模は大きくありませんが、教育分野での事業ですので選ばれました。「カイゼン吉田スクール」は、日本の技術を身に付けた実習生や優秀な技術者の育成に大きく貢献しており、JICAとしてもベトナムの人材育成及び産業の一層の発展、そして、日本とベトナムのパートナーシップの更なる発展の観点から、重要な事業として融資を行うことを決定しました。開拓案件として検討し、この事業が成功すればこのモデルを拡大していきたいと考えております。

* 弊社記者:申請から融資までどのぐらいの期間がかかるのでしょうか。また、利息はどのようになるのでしょうか。

- 中小企業向けの事業の場合、半年くらいの査定期間が必要です。今回のESUHAI事業においては必要な手続きを完成するのに半年かかりましたが、初めての案件ですので、次の案件の査定期間は今回より短縮されるかと思います。本融資はツーステップローンであり、企業は協力銀行を通して融資を受けますが、利息はベトナム銀行より断然に低い利息となります。

* 弊社記者:ベトナム民間企業が融資の申請を行う場合は、どのように問い合わせを行えばよいのでしょうか。

- 現在JICAは、ベトナムに進出した日系企業が実施する事業を査定しております。JICAはベトナム民間企業からの融資申請を受け付ける体制を作るために、アジア開発銀行(ADB銀行)などの銀行や外資団体などと商談を行っております。JICAの海外投資についてアジアで展開する「新成長戦略実現2011」の資金は3億~4億ドルですが、ベトナムは審査リストの中では一番優先順位が高いです。

現在は、ベトナムの官民パートナーシップ (PPP)事業の案件を4-5件審査しており、タンソンニャット空港やロンタイン空港、ホーチミン市内の排水システムなどの重要な事業に参加する民間企業に目を向けております。

Tuoitre.vn

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