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カラオケ機器大手のエクシング、ミャンマーやベトナム開拓
2013/07/25
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ブラザー工業の子会社で業務用カラオケ機器大手のエクシング(名古屋市)は、カラオケ用のアンプなど音響機器の海外での販売を拡大する。販売先を従来の中国やシンガポールからミャンマーやベトナムなど十カ国以上に広げる。

 ブラザー工業の子会社で業務用カラオケ機器大手のエクシング(名古屋市)は、カラオケ用のアンプなど音響機器の海外での販売を拡大する。販売先を従来の中国やシンガポールからミャンマーやベトナムなど十カ国以上に広げる。カラオケボックスの新規出店が期待できるアジアを中心に、2014年3月期は前期比2割増となる18億円の販売を目指す。

 エクシングの神谷純会長が日本経済新聞の取材に応じ、明らかにした。海外で拡販するのはスピーカーやアンプ、マイクの計10商品で、エクシングが10年に買収したBMB(東京・港)のブランドで売り出す。日本でデザイン・開発を担い、協力メーカーが主に中国で生産する。

 新たにミャンマーやベトナム、アラブ首長国連邦(UAE)、マレーシアなど10カ国以上で販売する。中国・上海のエクシングの販売子会社と現地の代理店を通じて需要を開拓する。今期の海外売り上げは中国向けが約8割を占め、残りが東南アジアになる見込み。

 国内のカラオケ市場は低迷しているのに対し、既に販売している中国などでは「上流階級だけでなく、中間所得層向けのカラオケ店が増えている」(神谷会長)という。

 6月には中国向けにスピーカーの新製品も追加した。従来の商品は主に20~50平方メートルのカラオケルーム向けだったが、新製品は50平方メートル以上向けの大音量も出せる商品で、娯楽施設で幅広く利用できることを狙う。

 日本の通信カラオケでは、日本音楽著作権協会(JASRAC)が作曲家や歌手など曲の権利者に対して、楽曲の配信回数に応じた著作権料を支払う仕組みが出来上がっている。

 一方で中国など一部の地域では著作権保護の仕組みが不十分で、カラオケの需要はあっても日本のカラオケの仕組みそのものの輸出は難しいのが現状だ。中国以外のアジアでもカラオケ店が今後増えるのを見越し、周辺の音響機器をそろえることで現地の需要を掘り起こす。

日系新聞2013年7月25日により

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